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HB-PU(ハイブリッド・ピックアップ)の試聴は以下の場所でお願いします。

2013年3月15日金曜日

ECMフォノピックアップ(自作カートリッジ)概要と履歴

ECMフォノピックアップの概要と履歴(2015年より「MEMSフォノピックアップ」に進化)


思えば今まで、いろいろなパターンを製作しました。そこで今まで作ったピックアップを振り返り、このページをECMフォノピックアップの入り口にしたいと思います。

概要

ECMフォノピックアップとは、スタイラスが作り出した振動で空気を動かし、圧縮してエレクトレットコンデンサマイク(以下ECMと表記)に送り込む装置です。


こちらは過去に制作したモノラルピックアップです。

2012年8月製作

最も初期の振動膜式のピックアップです。
ただ単にECMカプセルにキャップのようにかぶせて使うもので、とても単純な構造です。
単純ですが、なかなか面白い音がして、いうなれば電気サウンドボックスです。音も蓄音機の張りのある中音域そのもので、極端に狭い音域、ピーク感があり兎に角面白い音でした。
この音の面白さに驚いて、その後ECMを使ったフォノピックアップを数多く作ることになります。これはECMフォノピックアップの原点です。


初期、振動膜式ピックアップ



2012年10月製作

市販の針(ロネット針)を使う前は、針金や縫い針、竹ひごやサボテンの棘などを使っていました。
SPレコードにちょうど良いですが、LPでもある程度再生できます。
針圧は3グラム程度で、極端に鋭角なものや硬いものを押し付けなければ、それほどレコードへのダメージも無いと思います。
スタイラス自体の角度と、カンチレバーの角度も重要で、これらが不完全だと一発でレコードを壊します。
やわらかい素材であれば角度が少し違っていても、力が逃げて大事には至りませんので、最初からダイヤの針はおすすめ出来ません。
ただ振動の力も逃げてしまうので、音圧は半分くらいになりますし、かなりハイは落ちます。

ナローレンジ、ふわっと軽い音、意外にボーカルは確り、骨太な感じです。

針金、縫い針、竹ひごスタイラスのピックアップ



2013年1月製作

ロネット針(サファイアスタイラス)を使い、シャフトを中心にバタフライバルブのような動きをする振動板で、キックバネによりセンターを保持します。グリスまたは粘度の高いオイルで密閉して、それ自体にダンピングファクターを持たせています。
さらに縦振動もそれなりに吸収できるようにサスペンションを設けステレオ成分を吸収する仕組になっています。
ステレオ成分の吸収とはどういう意味かというと、ステレオ盤は斜めに振幅を記録するため横にしか動かない構造のピックアップでステレオ盤を聴くと、無理が生じ大きく歪みます。
これを解消するための機構で、これによりステレオ盤もモノラル再生ですが歪まず聴くことが出来ます。
ダイヤモンドスタイラス、バタフライバルブの機構を持つピックアップ






今まで使ったECMカプセル


[SG6027]

[WM-61A] 

[C9767BB422LFP]

[KUC3523-040245]

[KUB6123](両指向性)

[WM-65A103](単一指向性)


そして、2013年の12月

ついにECMフォノピックアップはステレオ化されました。



初期のステレオピックアップ

このころのピックアップと大枠では変わっていません。



中期のステレオピックアップ
(2014年4月)
鎖リンクと命名したものです。


紙のカンチレバー

逆向きカンチレバー(レコードが回転する力でカンチレバーが押し付けられ、支点を形成する)


さらに2015年8月

ECMを卒業してMEMSマイクを使ったMEMSフォノピックアップに移行。
ECMのようにメカ的なバラつきがなく、音響的な味付けもないのがかえって好都合です。


MEMSフォノピックアップ


2016年1月

作業用実態顕微鏡購入により、さらに細かい仕事が出来るようになりました。

そしてとうとう接合針をダイヤとシャンクに分離して、ダイヤのみを接着することに成功。
これによりMEMSフォノピックアップはさらに鋭い立ち上がりのカートリッジに進化しました。



上の写真はスタイラス全体を使ったもの。
下はダイヤのみを分離して接着したもの。


MEMSフォノピックアップはまだまだ進化を続けます。

2016年2月13日

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