お知らせ

「峨駒の古典的スピーカーの調べ」は”木下惠介記念館”で行っております。
こちらのブログは技術的な記事に限定して書いておりますので、以後、イベントのお知らせはこちらのページにて行います。古典的スピーカー+墨汁抵抗+ECMフォノピックアップ

当ブログは作者「峨駒」のオーディオ技術メモです。
主な内容

2012年6月16日土曜日

スタイラスの色々



*これらのスタイラスは音溝にそれなりの負担が発生します。希少盤は絶対に再生しないでください。


針金スタイラス


スタイラスはいろいろな形状のものがありますが、これが一番シンプルで良いように思います。
任意の太さの針金をペンチかニッパーでぶつんと切るだけです。ペンチやニッパーで針金を切ると図のように山形になりますので、それを45度に傾けて音溝をなぞるようにします。
真鍮、銅、ステンレス、ピアノ線いずれも特徴はありますがトレースできます。



2012年9月
追記

竹スタイラス


下の写真は竹のスタイラスです。
薄く削ぐことでトレースできますが、針金ほど安定はしていません。
切り失敗が多いです。切り失敗で音溝を2本同時にトレースすることもよくあり、復唱になることも。





当初、針金の断面を進行方向と逆に向けていましたが、断面を進行方向に向けたほうが、高音までしっかり再生できるようです。
ただし、この方法は一歩間違えると音溝を壊します。
ナイフを突き立てているようなものですから。

切り角度と針金自体の角度、カンチレバーの角度も重要です。
図は左から90度に切ったもの、70度と120度くらいに切ったときのイメージです。

上の段はレコードにあてる角度、真ん中は音溝に入る部分の形を上から見た図(想像図)
実際にそうなっているかは肉眼では確認できません。

12年10月28日 追記


縫い針スタイラス


写真は縫い針スタイラスです。
縫い針スタイラスの特徴は、先端がやや細いせいか、高音がやや弱めです。
歪や針飛びには比較的強く、聴きやすい音です。先端がきれいなので、立てて使うことができます。

針金の音も表現しますと、順行はホールトーンで声に張りがあるが、癖のある反響音でかなり盤を選ぶ。
逆行は高音が力強く全体的に荒っぽい、引きずり音なども時折混じり、角度を間違えると盤が傷つく場合もあり。

竹針はうまく切ると癖が少ないナチュラルな音でよいが、切り失敗が多い。失敗した針はもごもごと訳の分からない音が出るか、音溝を2本同時になぞるので、こだまのような音が付きまとう。

12年11月追記

縫い針、針金、竹ひご、それぞれに再生は出来ますが、音溝の形にぴったりあっている訳ではありません。ですから、高音が減衰したり、荒っぽくなったりもします。これらの針はそれが魅力であります。
当初、磨耗時間を計算したりしていましたが、あまり意味がないです。
というのも、音溝に入っていさえすれば、それなりの再生ができるため、磨り減って形が少し変わっても、いいのです。
どう考えてもダイヤやサファイアよりやわらかい訳ですから、それなりに磨耗することは明白です。
磨耗してもなお音溝にラフに収まること、これが目的です。

レコード盤のダメージについては現在も検証中です。


13年4月2日  追記

市販のスタイラス

こちらは市販のスタイラスを切り離してハイブリッドピックアップの振動板に接着したものです。
市販のスタイラスは硬いので、振動力は大きく、ダンピング不足では大幅に歪、キーという引っかき音が発生、音溝を壊します。暴れないように抑えるのはなかなか難しいです。ちなみに縫い針や針金で壊したレコード盤は5~10枚程度ですが、市販のスタイラスで壊した盤は20枚以上です。どうでもいいレコードで試してからのほうが良いです。

うまく作れば情報量は格段に多い。