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「峨駒の古典的スピーカーの調べ」は”木下惠介記念館”で行っております。
イベントのお知らせはこちらのページです。古典的スピーカー+墨汁抵抗+ECMフォノピックアップ

当ブログは作者「峨駒」のオーディオ技術メモです。
主な内容

HB-PU(ハイブリッド・ピックアップ)の試聴は以下の場所でお願いします。

2012年8月15日水曜日

コンデンサマイクのピックアップ(ECMフォノピックアップ)






これはコンデンサマイクを使った振動膜式の電気ピックアップです。
皆さん見たこと無いと思います。多分作っている人はいないでしょう。

針先の作り出した力は電磁誘導に使うのではなく、まずは膜を揺らし、空気を揺らします。
そしてコンデンサマイクの膜を揺らします。直接コンデンサの膜を揺らしたほうがダイレクトな音がしそうですが、なにせ膜と固定電極の間は数十ミクロンです。うまくいかないでしょう。

空気を挟んでタンデム駆動のような感じですが、しっかり密閉すれば空気バネがきいてかなり低音まで再生することが出来ます。
密閉はオイルやグリスを使います。接着剤を流し込んでも良いですが、取り替えることも考えるとこのほうがいいです。
振動膜は素材によって音が違いますので、いろいろ試したほうがよさそうです。





振動膜を音溝と平行させても、直角にしても作動は同じです。
少しかかる力が違いますので、支持の仕方も変わってきます。現状、音に大きな違いは出ていませんが、今後の検証材料です。(支持の仕方は音に大きく影響します)



12年9月2日、追記


写真は、マイクとそれに合わせたピックアップです。
左が6ミリ、(SG6027)右は9,4ミリ (KUC3523-040245)です。
大きくても小さくてもそれほど変わりはありませんが、振動膜に同じ素材を使うのであれば、当然小さいほうが高域寄りになります。
振動膜の面積をマイクの膜よりも大きくしたり小さくすることも可能です。
おそらく、油圧のシリンダーと同じで、ピストンの面積が二倍ならストロークは半分、力は2分の1に、ピストンの面積が半分なら、ストロークが2倍、力が2倍になるということでしょうね。
コンプレッションドライバーも同じ原理ですかね。
うまくやればマイクの許容いっぱいまで入力することが出来ると思います。
現状でもかなり大きい電圧を発電しています。





竹ロングアームにつけてみました。
このアームは全体に細身で軽量に出来ています。
先端にはピックアップユニット(6ミリ)を挟んで使います。
吊り下げ式でウエイトは石、
そのほかの構造は以前の竹アームと変わりありません。
針圧は1,5グラムくらいです。


12年9月9日 追記



振動膜の素材、構造による音の違い。

振動膜には今までトレーシングペーパーを使ってきました。
特に9,4ミリのユニットは相性が良かったように思います。蓄音機のように人間の声の周波数帯域が特に盛り上がっていて、ボーカルやナレーションには、独特の説得力があったと思います。
ただし、大音量の部分は割れたりひずんだり、大規模なオーケストラはもごもごして聴きにくかったりという欠点はありました。
写真では、上に並んでいるのがそれです。

次に下の段です。
これは6ミリユニット用で、こちらはトレーシングペーパーでは高域に寄りすぎてしまう傾向がありました。特に一番左は支点に蝶つがいを採用したものですが、キンキンきつい音で基音はほとんど失われてしまい失敗でした。

次に考えたものが、左から2番目、真ん中は0,1ミリ厚の銅板を使い、エッジは0,5ミリほどで、隙間には薄めた木工ボンドを流し込みます。表面張力でエッジが塞がり、その後乾くと非常に薄い樹脂の膜になります。
このユニットの音は、トレーシングペーパーのユニットに比べるとワイドレンジです。
分割振動しにくいため、歪も少ないのが特徴です。
振動板(振動膜)が硬くてエッジが薄いほど現代的な音になっていきます。聴きやすいですけど、大ハマリとは感じません。感度はペーパーのユニットよりも高めです。

次が、真ん中の銅板はそのままで、隙間をグリスで塞いだものです。
このユニットの感度は抜群に高くて、我が家のゲインの低いアンプで気違いみたいにでかい音がでます。どうも許容入力音圧を超えてしまっているようです。すごいですね、こんな小さなものが電車の騒音みたいな音を出せるんですから。
かなり不安定な再生で、アームの能力によっても音がだいぶ違ってきます。
まだ音質をコメントするレベルではありません。

一番右
感度が高いことは悪いことではありません。
それだけロスが少ないということですから。ただマイクユニットの許容を超えてしまっては困ります。
感度を下げるのに方法は幾つかありますが、振動板自体を小さくして距離と力の運動エネルギーを変える事で対処してみましょう。直径5ミリの振動板を直径2.5ミリにすると、マイクユニットの振動膜の振幅幅は4分の1になるはずです。
結果、写真のような直接マイクの穴をバルブのように塞ぐタイプになりました。
音圧は計算通り下がりました。再生は相変わらず不安定で、力強くはあるものの、まともに聴くには難儀しそうです。


12年 9月14日 追記




マイクユニット  [WM-61A]    [C9767BB422LFP] を秋月電子さんで買ってみました。

ユニットでどの位音が違うか検証しようと思って写真のようなものを作りました。
先端は肉厚の竹に2ミリ径のパイプを作り、音圧を送り込みます。
左にはマイクユニットを貼り付けて使います。

ただ、検証はまだ出来ませんでした。

[C9767BB422LFP]はめちゃくちゃ感度が高いくて、現状のピックアップでは低音がクリップしまくりで、聴けません。
[WM-61A] も前者ほどではないですが、やはり感度が高すぎたようです。
[SG6027]はちょうど良いです。と言いますか、最初にあったこのユニットにあわせて作ったものです。

要するに、通常広い空間の音を拾うのには、わずかな感度の差であっても、密閉されていて圧力の逃げ場がないこの使い方では、大きな感度の差が出るわけですね。
振動板が空気を押し、マイクユニットの膜がそれを受ける、そして次の瞬間には逆のことが起こります。このように両者は互いに作用しています。
つまり、同じ振動板(振動膜)のピックアップにマイクを付け替えて音を検証するのは難しいことがわかりました。




写真はカンチレバーに竹を採用したものです。
支持はアーム本体の竹を少し割って、そこに薄く割いたカンチレバーを差し込むだけです。
この竹がパイプの入り口をふさぎますので、振動板も兼任しています。
素直な音でなかなかいいです。構造が簡単なほどいいですね、やっぱり。

他は未検証です。



こちらはスタイラスまで竹です。
こちらはさらに低音が張り出していますので、フォノアンプよりマイクアンプのほうが良いです。
フォノアンプではかなり容量の小さいコンデンサを挟んでも、低音がゴゴゴゴと発振したようになります。

残念ながらターンテーブルが役不足のようです。
受け軸の転がる音と糸のすれる音が耳に付きます。

現在、紙ターンテーブルを使っていますが、ずっと長い間使う予定ではないので問題ないです。
アンプも専用のものを作れば問題なさそうです。といいますか、以前からRIAAイコライジングを通してからさらに低域をカットするのでは二度手間だと思っていました。ある程度物理的要素が確定してから、専用のイコライジングアンプを作ろうと思っております。

今のところまだアンプ部分をいじるより、振動子と空気室、密閉材などの物理的要素をしっかり検証しようと思います。なぜなら±10dBなんて物理的要素でころころ変わるからです。